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 音と言葉を積み上げながら音楽家が高みを目指す。結局のところそれは、やがて崩壊するバベルの塔を作り上げるような絵空事に過ぎないのかもしれない。ポップかつ愉快に壊れたリズムとサウンドと、皮肉にまみれた歌が痛快に鳴り響くGRAPEVINEのニュー・アルバム『BABEL, BABEL』を聞きながら、そんなことを考える。実にさりげなく、音と詞とスタイルをアルバム毎に進化させ続けてきたGRAPEVINE。ジョン・レノンやポールサイモン、そしてデヴィッド・ボウイらの作品も手掛けてきたグレッグ・カルビがマスタリングを手掛けた先行配信曲「EVIL EYE」、高野寛というポップの魔術師をプロデューサーに迎えて作り上げたシングル曲「EAST OF THE SUN」「UNOMI」を含む『BABEL, BABEL』。そこに歌い描かれた残酷で美しい絵空事について、田中和将、西川弘剛、亀井亨に聞く。

——前作『Burning tree』はセルフプロデュース・アルバムでしたが、ニュー・アルバム『BABEL, BABEL』はポップの魔術師とも言える高野寛さんがプロデュースで参加。新たな空気を取り入れてみようということが発端だったと思うのですが。

田中:うん。まさにそうですね

GRAPEVINE1

西川:ちょっと新しい血を入れて変えたいんだ、みたいなところしか最終的には話はしてないんですけど、ワールドミュージック好きな方なのかなという印象を僕自身は受けていたので、そういう部分から何かしらポンポンとアイディアを投げかけてもらって、その刺激に対してバンドが何か反応出来たら、ちょっと新しい感じのものが作れるかなというか。ほんとは全曲プロデュースしてもらいたかったんですけど、なかなかお忙しい方なんでスケジュールと予算の都合がつかなくて、結局4曲ぐらいやってもらえた感じですね

——新しい血。

西川:こっちは簡単にそう言いますけど、多分ね、向こうは相当きついと思いますよ(笑)。目新しいもん持って来いって言われてるんですからね。そんなこと自分が言われたらイヤですからね。そんなぁ~って。泣きますよ。そもそも、らしくないことをしたいからアイディアをくださいっていう無理難題を突きつけてるんで、申し訳ない(笑)。それでも受けてくださったのはさすが百戦錬磨だなって

GRAPEVINE2

田中:何でもよく知ってらっしゃる方ですし、僕らの、”ぶち壊れたようなものを求める気質”みたいなものをだんだん理解してくださって、最終的にはそれを一緒になって楽しんでもらってたっていう感じなんじゃないでしょうかね

——そんな今回のアルバムは約半分が亀井亨作曲です。

亀井:最近セッションでやる時は面白い曲とかバリエーションも結構あるんで、僕は自分で作りやすい曲を作って持って行った感じなんですけどね。高野さんがプロデュースしてくださるっていうのもあったんで、お互いのセンスがうまく混ざったら面白いかなと思って、あんまり何も考えずに作って持っていきましたね

GRAPEVINE3

——作業中、プロデューサーといろんなお話をされたかと思いますが……。

亀井:ブラジルの若手のバンドを聴かせてもらったりしましたね。あと、リズムのアイディアというか、iPhoneのアプリとかパソコンからもいろいろネタをいっぱい出してもらいました。あと、XTCが好きな方なんだなというか。最初の頃はXTCから結構アイディアをもらってたような気がします

——XTCは西川さんのお好きなアーティストでもありますもんね。

田中:僕らとの共通項として出して頂いてたのもあるでしょうね。あと、高野さんはモレーノ(・ヴェローゾ)とかとブラジルでアルバム(『カメレオン・ポップ』)作ったりしてたし、僕らも一時期モレーノとかカシンにはまって聴いてた時期もあったんで、そういうテイストと言いますか、そういうセンスのぶっ壊れ方みたいなところで理解はし合えてたんじゃないかなと思います。

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